Michael J. PrinceとRichard M. Felderが、2007年にジャストインタイムティーチング(Just-inTime Teaching)という概念を提唱しました。(JiTTと略されます)
アクティブラーニングの中でも比較的新しく、まだ日本語訳の解説も少ない手法です。

JiTTは、ウェブベースの事前学習とクラス内のアクティブな授業の相互作用に基づいた学習設計です。
学習者はまず授業前に家庭等でオンラインの事前学習を行い、
授業中はその事前課題で出た疑問や不明点を中心に議論、対話を行います。
一見反転授業との違いがないように見えますが、JiTTの新しい視点は、
オンラインで事前課題を行うことで講師が事前に学習者の提出内容を確認できるという点です。
ここから、理解度や疑問点など学習者に対する多くの情報を得ることができ、
それを授業に活用できるというところが反転授業との違いでユニークな部分とされています。
Just-in-Timeの名前の由来もここにあります。
講師が事前課題を確認することで、当日の授業設計を適時適切に行うことができるという意味です。

学習プロセスは以下の通りです。
①学習者は事前にオンライン課題を実施
②講師は提出された課題から学習者の反応を確認する
③講師は学習者の反応を分析し、何を引用するか等クラスの設計をする
④クラスで学習者は提出した課題等について考察を深めフィードバックを得る(講師、学習者同士)
⑤クラスの理解度や必要な情報等を考慮し、適切な次回の課題を設計する

JiTTは連続したプロセスです。
このプロセスを続けることで、以下のようなフィードバックループが起こります。
JiTT
(Instructional-Design Theories and Models vol.4を参考に翻訳し作成)

JiTTの重要なポイントがこのフィードバックループで、反転学習の成功の鍵とも言われています。
これらのループを繰り返し行うことで、以下のようなメリットが生まれます。
(Just in Time Teaching: A Web-Based Teaching Approach Benedict J. O. and Apple K.J., 2004)
①授業準備のための課題に向かう時間を増やす
②学習者同士のやりとりの増加
③学習者と講師のやりとりの増加
④学習者に対しての即時フィードバック
⑤学習者のメタ認知能力開発の促進

先進的なアクティブラーニング手法の1つ、JiTT。
是非授業や研修に取り入れてみてはいかがでしょうか。